就活生のみなさん、こんにちは。
- 理系就活生なのに学部生だから研究内容が書けない
- 研究内容をESにしてみたらわかりにくいと感じた
- そもそもESの研究内容の書き方がわからない
上記のような悩みを抱えている就活生!
書き方のコツさえ掴んでしまえば大丈夫です。
この記事ではES(エントリーシート)において
研究内容を書くときの5つのコツを
お伝えしていこうと思います。
申し遅れましたが簡単に自己紹介をすると
- 理系大学院卒(工学)
- 大手メーカー(第一志望)
- 研究開発職
- 社会人4年目(16卒)
私はこんな感じです。
ある程度の社会人経験があるからこそ
説得力を持って伝えられるかな、と。
ESの基本は『小学生でもわかる』ように書くこと
ESはとにかくわかりやすく書こう。
「小学生」は比喩かもしれませんが
それくらいわかりやすさを求められます。
ESを読む相手は1項目1~2分程度しか見ないって言うもんね。
基本は『一読』だから、1~2分も見てくれていたら良いほうかも。
一読で理解できる文章が必要なんですね。
大人が一読で理解できるレベルの文章というのが
「小学生でもわかる文章」なのだと思います。
とても大事なことなので覚えておいてくださいね。
【理系就活×研究内容】5つの書き方のコツ
- 1文目で「何をやっているのか?」を伝える
- 専門用語はできるだけ避ける
- 背景・目的を理解してもらう
- 苦労した点、工夫した点も書いてしまう
- 可能なら「成果」を。無理なら「成長」を。
5つのルールを意識すれば格段に良いESになるはず。
1文目で「何をやっているのか?」を伝える
『1文目にこだわりを持ってほしい』
最初にどんな研究なのか?をわかった上で
ESを読み進められると内容が頭に入ってきます。
最初の1文に難しい専門用語を羅列していたり
論文のテーマをただ記すだけだともったいない。
まずは1文目の書き方の悪例を示しておきます。
1.私は『***(卒論のタイトル)』というテーマで研究をしています。
2.私の研究テーマは『高性能縦型酸化ガリウム(Ga2O3)トランジスタ作製技術開発』です。
3.『高圧巨大ひずみ加工法による高強度耐熱合金の結晶化技術開発』と題した研究を行っています。
なんかそれっぽいけど何をやっているのかよくわからないよね
うんうん。ちょっとだけ改善してみようか。
私はCO2ゼロ社会の実現に向けて『***(卒論のテーマ名)』というテーマで材料開発を行っています。
**を目的として、次世代半導体材料の製造技術開発に取り組んできました。
宇宙環境での使用を想定した高強度・高耐熱合金の新規結晶化技術開発に取り組んでいます。
『目的』や『用途』を入れるとわかりやすいんだね
例えば『酸化ガリウム』は技術を理解する上では
絶対に外せない専門用語だけど
1文目に登場させる必要はないと思うのです。
2文目以降に登場させるか迷うところ。
全体のバランスを見て判断かな。
一文目で「何をやっている人なのか」を伝える
まずは1文目を強く意識してみてください。
ESの印象がガラっと変わるはずだから。
専門用語はできるだけ避ける
絶対に使うな!といっているわけではありません。
必要最低限に留めておくべきです。
一般用語で言い換えられる単語は
できる限り置き換えていきましょう。
専門用語をESに羅列させてみると
『研究している感じ』が出るので
なんかそれっぽい仕上がりになってしまいます。
読みにくく一読では理解不能なため
相手本位のESとは言えません。
- 研究内容を正確にわかってもらう必要はない
- 正確さよりもわかりやすさが大事
この2点を頭に置いて書くと良いでしょう。
ESのたかだか400〜1000文字程度では
研究内容を正確に伝えることは不可能です。
技術内容を正確に理解したいのであれば
ESではなく技術プレゼンを要求してきますから。
背景・目的を理解してもらうことが重要
何のために研究をしているのか?
目的を語れない研究など価値がありません。
『地球を救うための研究である』というように
大きな価値が必要だと言っているのではありません。
研究の価値・目的(背景)を自分なりに理解し
他者に説明できるスキルを問われているのです。
- なんのための研究なの?
- 研究が実現すると何が(誰が)うれしいの?
- どうしてその研究がスタートしたの?
ESを一読して理解可能なレベルが望ましいですが
質問されたときに答えられるようにしておくことも
とても重要です。僕が面接官なら絶対に聞きます。
仕事も一緒で『背景・目的』を十分に理解して進めるスキルが求められるから
研究を進めるうえで『苦労した点・工夫した点』を書く
『苦労した点・工夫した点』って研究内容ではなくない?
その通り。でも、ESの目的にはマッチするから大丈夫。
『研究内容をかけ』という問いに対する答えになっていないのではないか。
苦労点・工夫点を書いてみようよ!とアドバイスすると
賢い人からは必ず反論があります。
本当に、おっしゃる通りです。
ESが国語の問題だとするなら
苦労した点や工夫した点というのは
『研究内容ではないのでダメ』ということになります。
でもESは現代文の問題ではありません。
ESの目的を会社の採用担当目線でかくと
『自社で働くのに適正がある人物かを知る』
これが大きな目的です。
研究内容を通じて知りたいのも人柄なんです。
「特定の専門知識・経験を有しているか」
という視点も大事にしている場合もありますが
『人柄も知りたい』というのが本音でしょう。
- 研究を通じた困難はいつ・どんなときか?
- 困難に直面したときにどう取り組んだのか?
- そこからの学び・次回への改善点は何か?
- その経験を踏まえて改めていま心がけていることは?
上記の問いへの答えを織り込んでみてください。
可能なら『成果』を。無理なら『成長』を
- 国際学会で1度発表した
- 国内学会で2回発表した
- 学会で賞を貰った
- 学内発表で賞をもらった
- 論文を2本発表した
- 教授と連名で特許を出願した
些細なことでも構いません。
「研究成果」として言えるものがあるなら
ESに記載するだけで研究への姿勢や
取り組みへの説得力がぐっと増します。
成果なんてないんだけどどうすればいいの?
成果がないなら研究を通じた『自身の成長』を書きましょう
例えば、以下のような力が身についたなどですね。
自らの考えを持った上で教授に相談する力
成果が出ない時も諦めずにコツコツと進める力
失敗を次に生かすための計画力
実験の結果を予測し、予め次の手を考案する力
教授との相談を密に行うことで、後戻りの少ない研究を行う力
まとめると、なんでもいいんですよ。
自分が伸ばせたと思える能力を書くだけで
研究に対する姿勢や人柄が伝わってくるのです。
研究開発職を3年経験して思うこと『行動に勝る能力はない』
社会人になってからは『わからないことだらけ』
この当たり前の事実をまえに、日々戦っています。
わからなかったら自分の考えをもってすぐに聞く
『行動に勝る能力はないな』と思うわけです。
研究開発職とはいえ、自分ひとりで完結する仕事はないから。
研究を通じて『行動する力』を身につけてほしい。
これが社会人4年目からの唯一のアドバイスです。
小手先の専門知識やスキルなんて不要です。
行動力に勝る能力はないから。
会社に入れば、行動さえ起こせばだれかが助けてくれます。
そう、行動力さえあればね。
ではまた
なぎ