社会人4年目のなぎです。
大手メーカーで研究開発をしています。
学部4年生と大学院の2年間で
とある大手メーカーと共同研究をしていました。
『企業製品への応用に向けた研究テーマ』は
共同研究ならではの醍醐味があって
非常に良い経験だったと感じています。
共同研究をしていると就活に有利って聞くけど本当?
選考で優遇されたわけではなかったけど『経験』が評価されて面接受けは良かったと思う。
本記事では実体験を通じて感じた
共同研究のメリット・デメリットを綴り
就活においてどうアピールできるのか?
就活を有利に進められるのか?について
じっくりと述べていこうと思います。
企業と共同研究をするメリットはたくさんある!
次のようなメリットがあります。
- 社会人と接する機会が増える
- スピード感を持って進められる
- 企業の研究開発職のイメージを具体化できる
- 特許取得(出願)のチャンスがある
- インターンシップに参加できるかも?
- 就活で強い志望理由にもなり得る
かなりメリットが多いですね!
1つずつ解説をしていきます。
【メリット1】社会人との接点を持てる
社会人との接点を持てるのも共同研究の醍醐味です。
大学の研究室って閉ざされた特殊空間なんですよね。
そんな中で共同研究を通じて企業の人と知り合えるのは
非常にプラスに働きます。
僕も、研究以外について色々と話しを聞きました。
- 企業内での研究環境は恵まれているか?
- キャリアはどのように考えているか?
- ぶっちゃけ仕事は大変か?
- はたまた給料に満足しているか?
社会人との接点がとても良い刺激になりました。
【メリット2】『スピード感』を持てる
共同研究は定期的な打ち合わせ・報告があるので研究がゴリゴリ進みます。
- 製品出口イメージのない研究テーマ
- デッドラインの曖昧な研究テーマ
一般的にも多くあるこういったテーマだと
どうしてもスピード感を持てませんよね。
共同研究は研究費を出してもらっているので『いつまでに成果を出さないといけない』という期日がはっきりとしています。
僕の場合は3ヶ月に1回は打ち合わせがあり
打ち合わせ前はまとまった成果を出すために
必死になって取り組むことができました。
深夜2時まで資料作成をしたあとで
教授の車で家まで送り届けてもらったことも。
超ブラック企業みたいですね(笑)
スピード感を持って研究に打ち込めるのは
自分の成長に直接反映されますよ!
【メリット3】企業の研究開発職のイメージが具体化できる
運が良ければ共同研究先の研究設備見学や試験立ち合いなどができます!
自分の将来像(ロールモデル)を間近で見られる感じ。
もし共同研究をしていなかったら
僕は研究開発職を選ばなかったと断言できます。
それくらい影響力の大きな経験でした。
具体的には企業における研究開発の規模の大きさや
従来の常識を覆すイノベーションの可能性
業務を通じた能力の向上などに惹かれました。
【メリット4】特許取得(出願)のチャンスがある?
成果次第では特許にもなるから凄い。
企業は共同研究の成果を積極的に特許化するはず。
費用は企業負担の場合も多いのではないかな。
最悪、大学が半分くらい出してくれる気がする。
僕は残念ながらそこまでの成果を出せなかったのですが
知り合いでは共同研究先と共願で特許出願をした人も。
出願~権利化まで最低でも3年近くはかかるので
特許権になるのは就職してからですけどね。
【メリット5】インターンシップへの参加ができるかも?
ウチにインターンにおいでよ!
ぜひ行かせてください!
共同研究先の偉い人(部長クラス)に
お声をかけていただいてインターンに行きました。
共同研究からインターンシップのコネクションって
かなり太いものがあるようですね。
自分以外の学生も同様にインターンしていました。
他の企業でも似たような感じだと思います。
自社の技術の一端を知っている学生が来てくれたほうが
企業にとってもメリットになりますからね。
就活生にとっては共同研究×インターンシップって
2つの最強のカードを手に入れられるので
就活では間違いなく無双できます。
【メリット6】就活で強い志望理由になる
共同研究先に就職するなら最強の志望理由だ
共同研究先以外になると途端に効果が激減するので
どこでも使えるわけではないことに注意してくださいね。
他企業の志望理由に展開していく場合には
メリットで挙げた項目を抽出して述べてください。
例えば次のような意図で書くといいでしょう。
『共同研究のおかげでスピード感を持って取り組め、成果を出せた』
『共同研究を通じて企業での研究開発職に強く惹かれた』
共同研究特有の経験を述べましょう。
『なんで共同研究先じゃないの?』という質問に
相手が納得できる答えは用意しないといけません。
メリットはデメリットにもなるから注意!
先に挙げたメリットは捉え方によって全てデメリットにもなってしまいます。
- 社会人と接点を持てる
→人によっては煩わしさを感じる場合もある
相手が悪いと残念な感じになる。
- スピード感を持てる
→追い込まれがち。ストレスが溜まる。
- 研究開発職のイメージ具体化できる
→研究開発職ってこんな感じなんだ
大手で働くってこんな感じなんだ
そんな悪い価値観を形成してしまう。
自分が接しているのはほんの一部の人なのに。
- 特許取得のチャンスあり!
→特許って結構めんどくさい
- インターンシップへ参加できる?!
→期間が長いとめんどくさい
- 就活で強い志望理由になる
→共同研究先以外には強みにならない
最大のデメリットは?│『学会発表で公表しにくい』
秘密保持契約を結ぶので学会発表が困難な場合も。
最大のデメリットは『学会に出にくい』ですね。
理系たるもの学会に1回くらいは出ておきたいところ。
共同研究だとなかなか厳しい場合があります。
企業内での成果発表会を学会と捉えて
就活でのエピソードにしている人もいました。
僕は教授に懇願して別テーマを与えてもらって
何とか学会に出ることができました。
まずは教授に相談してみるとよいでしょう。
ES・面接で共同研究をどのようにアピールすればいい?
基本的にメリットに記載した部分を自分の実体験としてアピールしよう
『共同研究を通じて良い経験ができている』
そんな印象を持ってもらえると思うので
自信を持って自分の言葉で伝えましょうね。
【最後に】機会があれば共同研究を!
僕は共同研究の経験があったから研究開発職に就けました。
共同研究はメリットだらけなので
機会がある人はぜひチャレンジしてみてください。
ではまた
なぎ